運動が脳に与える影響に関する研究によると、有酸素運動をすると頭の回転がよくなるのはほぼ
間違いないとのことです。特に成長期から成人に達する頃に脳に刺激を与えることが重要で
あり、この時期に中枢神経系が成長し、それがほぼ生涯にわたって維持されるということです。

ＴＶでも取り上げられた例として「ネーパーヴィルの奇跡」があります。これはアメリカシカゴ
にある平凡な高校が、国際的な学力テストで驚くべき成績をあげて注目されたものですが、その
秘密は体育教師が呼びかけた１時間目が始まる前の１５分間の有酸素運動でした。

授業の前にグランドを走ったりエアロバイクを漕いだりすることで、生徒の学力が驚くほど向上
したという典型的なケースです。有酸素運動が知能に良い影響を与えることが認められている
一方で、筋力トレーニングにはそのような効果は認められていません。

有酸素運動により全身の血流が良くなると、脳にも良い影響が出るのに対し、筋力トレーニング
では使っている筋肉にしか効果がないということのようです。有酸素運動で脳が活性化する
ことは、運動後の記憶力テストでも実証されています。

筋力トレーニングを行った後では特に変化はないということです。また、運動を強くするほど
効果は高まると言われていますが限界もあり、マラソンなどの極端にハードな運動では逆効果に
なるようです。

いずれにしても有酸素運動は是非続けましょう。心臓や血管によい影響があるだけでなく、頭を
良くすることもできます。